スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

先生に会う

 子どもの先生ではなく、私の先生である。中学生時代にピアノを教わった先生。私が高1の時、ご主人とドイツに渡り、数年前までミュンヘンで暮らしていらした。むこうでも何十人もの生徒さんを教えていらした。もちろんドイツ人の子どもたちが中心である。帰国なさって、ご主人が亡くなり、今は静かに暮らしていらっしゃる。
 先生には本当にお世話になった。基礎が全然できていなかった私に、何時間もかけてハノンを仕込んでくださった。コンクールの前のレッスンではお昼もごちそうになった。ピアノの先生って歌いながら踊っている人というイメージが、私にはあるが(たぶん、私もそうなっている)、それは先生のお姿である。偉い先生のところにレッスンに行くようになっても、ずっと練習をみていただいていた。「こういう風に弾きなさいと言われても、急にできるわけではないから、今は一歩一歩着実に練習して、次のレッスンで『まだまだ』と言われてもくじけないこと。」と、リズム替えや片手練習にも付き合ってくださった。先生と二人三脚で進んできたという思いが強い。
 今はご長男夫妻と暮らしていらっしゃるお宅に、一緒に習っていた妹と2人でおじゃました。笑顔も口調も昔と変わらないものの、その先生が一回りも二回りも小さくなっていらした。もう八十代も半ばのはずである。大病を患われてからたくさんの記憶をなくされたようで、「ごめんなさい、忘れちゃったわ。」と何度もおっしゃった。でも、先生、私は忘れていません。妥協を許さず厳しかったけれど、うまく弾けたときには面映ゆいほどのお褒めの言葉をいただいた。音楽への道を拓いてくださったのは先生である。市井のピアノ教師を貫かれたが、本当にたくさんの子どもたちに音楽のすばらしさを伝えていらした。ずっと、先生のような先生になりたいと思って教えてきた。まだ全然届かないけれど、先生はいつまでも私の先生である。
 
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

No title

厳しくも優しい先生だったのですね。
すばらしい先生との出会いはピアノライフにとってとても大事ですね
プロフィール

しおん

  • Author:しおん
  • 4人の子どものうち、1人は結婚し孫もできました。まだまだ子育ては続きますが、日々格闘しながら、ピアノと向かう毎日。大好きな本のこと、ベランダの緑、趣味の手芸もご報告していこうと思っています。
最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
カテゴリー
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索
RSSフィード
リンク
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。