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魔法の泉への道

 この本の作者リンダ・スー・パークは「モギ〜ちいさな焼きもの師」を書いた人である。「モギ〜ちいさな焼きもの師」は、何年か前中学生の全国読書感想文コンクールの課題図書にもなった。課題図書というものは昔からあまり好きではなかったが、「ザ・ギバー」だの「豚の死なない日」だの、やはりこれを選ばなければと思う本も多く、なかなか侮れない。「モギ〜ちいさな焼きもの師」は本当にしんとした気持ちになる本で、私のベスト・オブ・ヤングアダルトの上位にある。貧乏のどん底にあっても誇りを失わず、自分の道をつかみ取った少年の物語である。
 
 次に翻訳されたリンダ・スー・パークの作品は「木槿の咲く庭」で、これは戦時中日本軍の圧力に負けずにけなげに生きた兄弟の物語だった。日本人としては少々複雑な気持ちになる話だったが、やはりなかなか感動した。
 
      mahou.jpg

 さて、この「魔法の泉への道」は翻訳された3冊目。原題は「A Long Walk to Water」だが、これを「魔法の泉への道」と訳した翻訳者に拍手。邦題がすばらしいアジアの作品では「初恋のきた道」(英題The Road Homeこの映画も本当に好きな映画。もちろん原作も読んだ)が最高と思っている。でもこの本の「泉への道」というのは、だいじなキーワードである。

 「魔法の泉への道」では、時代も違う2人の状況が同時進行する。今回は韓国ではなく、アフリカのスーダンの物語である。諍いに翻弄された少年サルヴァと、日々の水を確保するために学校にも行けない少女ナーヤの話。全く接点のない二人の物語が、最後にみごとに一つにつながる。しかも、あとがきによると、この物語は実話に基づいている。サルヴァという少年は実在しているそうである。そのことを知ったときの感動。

 サルヴァ・ダッドという人についてはSalva's storyなど、紹介された映像もたくさんあるようである。

 余談だが、難民を助け続けている人々と、難民の子ども(と言っても、かわいらしい幼児というわけではない青年)を養子に迎えるアメリカの家族の懐の深さにも心をうたれた。
 読み終わらないけれど返そうと思って図書館に行き、読んでいてうるうるになって恥ずかしい思いをした。でも、みなさんにお勧めしたい、本当にすてきな本です。



 
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しおん

  • Author:しおん
  • 4人の子どものうち、1人は結婚し孫もできました。まだまだ子育ては続きますが、日々格闘しながら、ピアノと向かう毎日。大好きな本のこと、ベランダの緑、趣味の手芸もご報告していこうと思っています。
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