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訃報

 今日の午後、FAXが届いた。お世話になっている調律師のお父さまが亡くなったとのこと。お通夜が今夕で告別式は明日。あいにく今日は所用があるし、明日はコンサートで伺えない。残念ながら、あとでお悔やみしようということになった。
 調律師のお父さまも調律師である。というより、現在私が使っているピアノ(ついでに事務所で使っているアップライト2台も)を作った方でもある。私は中学1年生のとき、大阪から埼玉へ越してきた。その時、運搬中にピアノの弦が2本切れてしまった。初めてのことだったので近くの楽器店に相談したら、「これはたいへんな事態で、時間も費用もかかります。」とのこと。同時に探していらピアノの先生がらみで、このお父さまを紹介された。「ああ、練習してたら弦なんて切れるものだよ。」(実際に、この後毎月のように、切れた弦を直していただくことになる)と磊落におっしゃって、すぐさま張り替えてくださった。そこからのおつきあいである。
 お父さまは信州の出身で、私の両親と同い年。小学校のころ、先生に学校のオルガンを弾いてとせがみ、壊れたふいごをオルガンの下にもぐって引っ張り続けたとか。オルガンもすてきだけれど、ピアノはもっとすてきだ、ピアノに携わる仕事がしたいと、一代でピアノ会社を立ち上げた。最初は調律と販売だけだったが、とうとうご自分のピアノを作るようになった。信念を持って仕事をなさっていて、あくは強いけれど、ピアノを愛する気持ちでは誰にも負けない方だった。定期的にピアノを調律しにくるだけではなく、ピアノのことを語り、ピアノの道を進もうとしている私を励まし続けてくれる調律師だった。
 現在私のピアノを調律してくださっている息子さんに店を任せ、ご自分はここ何年か闘病生活を送っていらしたが、ここのところの暑さがこたえたのか、突然の訃報だった。
 ピアニストはいつだって調律師と二人三脚である。そのことを教えてくださった、だいじなおじさんだった。ご冥福をお祈りします。
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しおん

  • Author:しおん
  • 4人の子どものうち、1人は結婚し孫もできました。まだまだ子育ては続きますが、日々格闘しながら、ピアノと向かう毎日。大好きな本のこと、ベランダの緑、趣味の手芸もご報告していこうと思っています。
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